アガリクス

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アガリクス

アガリクス・ブラゼイ・ムリル

担子菌類ハラタケ科に属するキノコで、学名はAgaricus blazei Murrill。

今でこそ「アガリクス」という名称が一般的になっているが、日本では「ヒメマツタケ」として世に出ており、抗がん効果に優れた薬用キノコとして早くから地歩を固めてきた。とくに日本癌学会総会などで発表された一連の研究成果のほとんどはヒメマツタケによるものである。

わが国への招来は、ブラジル在住の古本隆寿が岩出菌学研究所(岩出亥之助)に送った1965年が最初である。

同研究所ではそれ以来、食品化や薬効への期待を込めて研究を続け、ほぼ10年後に人工栽培法を開発、活性の高い菌株の作出にも成功し、その薬効成分や機能性に関する研究成果が広く公表されるようになった。その過程で確定した和名「ヒメマツタケ」の名は、姿と香りがマツタケに似ていることに由来する。

ヒメマツタケの含有成分を乾物で見ると、他のキノコに比べて粗たんぱく質(各種アミノ酸を含むが43%と多く、粗脂肪は4%と平均的である。

ビタミン・ミネラル類も比較的多く含まれ、中でもビタミンB2やD、マグネシウムやカリウムなどが多いといった特徴があるが、現在は食用としてではなく、機能性食品として用いられている。

ヒメマツタケへの強い関心を集める契機となった歴史的な学術発表は、1980年の「抗腫瘍多糖体によるC3Convesionとマクロファージとの関連について」(第53回日本細菌学会総会。三重大学医学部・志村圭志郎ほか)およびその翌年の「Agaricus heterosistes Heinem et Goos 抽出マンナン画分の坑腫瘍性と生物活性」(第54回日本薬理学会総会。三重大学医学部・伊藤均ほか)である。以後、伊藤らはヒメマツタケの坑がん作用について精力的に動物実験を行い、その成果を多く学会や学会誌、専門誌に発表するとともに、固形がんのみならず腹水がん、化学発がんに対しても優れた制がん作用を示すことを日本癌学会総会でも数次にわたり報告、それらの先端的研究を通じて薬用キノコへの一般の評価も高めてきた。

ヒメマツタケの制がん物質の中心は、@子実体から精製した多糖であるが、ほかに、A培養した菌糸体からから抽出したたんぱく多糖、B菌糸の培養濾液から採取した多糖、という3種類のものが用いられるようになってきており、ザルコーマ180固型がん移植マウスによる近年の実験では、@を10mg/kg投与で腫瘍抑制率100%、Aを20mg/kg投与で同98.2%、Bを20mg/kg投与で同99.3%(いずれも10日間連続投与。伊藤らの実験による)というように、非常に高い制がん作用を示すことが判明している。

これまでの研究によって、坑がん作用に止まらず、脱コレステロール作用、四塩化炭素誘発肝障害抑制作用、血清脂質低下作用、インターフェロン誘発作用なども明らかにされてきているが、中国では王軍志、蘭州医学院の王鏡らによるがん患者への臨床応用も行われ、その有効性が裏付けられる段階を迎えている。

最近の学術発表としては、第5回日本がんコンベンション(1999年8月)で、菌類薬理研究所・伊藤均(前三重大学医学部)が、ヒメマツタケの坑腫瘍作用をはじめとした多彩なBRM(生物的応答調節剤)様作用に関して「免疫機能賦活性食品・姫マツタケ(岩出101株)の癌から生活習慣病に対する基礎的研究」が発表されている。第2回日本代替医療学会(99年10月)では、甲斐きのこ組合応用きのこ研究所・中村友幸ら/北里大学医療衛生学部・松尾純孝らのグループの「担子菌ヒメマツタケ(Agaricus blazei Murr)の菌糸体における坑腫瘍(腫瘍増殖抑制)活性について」、愛媛大学医学部・木村善行の「Agaricus blazei Murillの最新研究からー坑腫瘍活性について」、金沢大学薬学部・太田富久の「担子菌Agaricus blazeiの坑腫瘍活性成分について」をはじめ、「アガリクス茸エキス併用投与を施行した、卵巣癌治療の2症例」(恵寿総合病院産婦人科・小濱隆文)、「きのこAgaricus blazei由来画分の坑腫瘍活性」(応微研基礎研究部/石川天然薬効物質研究センター/金沢医科大学血清学教室/山梨大学物質生命工学科)、「アガリクス・ブラゼイ熱水抽出物の緑膿菌感染抵抗性に及ぼす影響」(備前化成/ウェルネスフーズ/北里研究所北里研究所病院研究部)などが発表されている。第58回日本癌学会総会(99年8月)では、京都産業大・工・生物工グループが「坑腫瘍作用を有する共和アガリクス茸(Agaricus blazei)抽出物の腹腔マクロファージへの影響」を発表している。第16回和漢医薬学会(99年8月)では、敬天会東和病院・水野修一らが「イヌトウキおよびアガリクス茸の肝腫瘍発生抑制に関する検討」を、山口大医学部・宮本康嗣らが「気管支炎患者におけるヒメマツタケ熱水抽出物(CJ-01)服用時の血圧およびリンパ球細胞内サイトカインの変動」を福岡大学薬学部・藤原道弘らが「ヒメマツタケ(Agaricus blazei Murr.,CJ-01)の虚血性障害改善作用」を発表している。

【アガリクス菌糸体】寄生または腐生生活を営むキノコは、胞子から発芽してからの一生の大部分を糸状に伸びる菌糸体という状態で過ごした後、条件が整ったとき繁殖のために子実体(一般に食用にする部分)を形成する。

キノコの機能性を追及するときにはこの子実体が第一の目標となるが、いわば子実体を生み出す”キノコの母胎”ともいうべき菌糸体には子実体に勝るとも劣らない有効成分が内包されていることが、種々のキノコによって明らかにされてきた。

ときに「坑がんキノコ」とも呼ばれるヒメマツタケ(アガリクス・ブラゼイ・ムリル)においても同様で、活性の高い子実体の育成。また子実体の抽出成分を用いた機能性研究とほぼ並行して、厳しい一定条件で培養した菌糸体からの抽出成分による研究もなされ、高い坑がん活性が見出されている。

ザルコーマ180固型がん移植マウスに対するヒメマツタケ菌糸体多糖(20mg/kg・10日間投与)の坑腫瘍抑制率は94.2%、難しいとされるエールリッヒ腹水がんに対しても、菌糸体多糖(100mg/kg10日間投与)は16匹中12匹という腫瘍完全消失率を示した。さらにマイトマイシンやフルオロウラシルなど各種の抗がん剤を用いた場合でも、菌糸体多糖の併用によってその腫瘍抑制率が2倍から7倍も高まることが実証されている(三重大学学医学部・伊藤均ら)。

参考文献
【機能性食品情報辞典】
監修・奥田拓道
企画・編集機能性栄養食品新聞編集部

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