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アルカリイオン水
アルカリイオン水
水を電気分解してマイナスに荷電させた還元水。Ｐｈは8〜10に保たれている。
環境汚染や生活習慣病が多発するようになった時代的背景の中で、水を生命活動にもっともふさわしい状態に保つことこそ、健康維持と病気の回復にとって必須ではないかという危機意識を持って考えられるようになった。
有害物質の有無というレベルを超えて、物理的・化学的に捉えた水の微量成分や電化の差がどんな生理活性機能を持っているかの研究活動、またその成果の活用が、近年盛んに行われるようになったのである。それの一つにアルカリイオン水がある。
人体内のエネルギー代謝は、呼吸によって血液に取り入れられた酸素が主役となって行われるのであるが、そのとき取り入れられた酸素の2％ほどが、必要以上の酸化機能を持つ活性酸素（ラジカル酸素）になってしまうと考えられている。
この活性酸素は他の物質と容易に結びついて酸化させてしまう酸素であり、体内では脂質や組織細胞を酸化させ、病変や機能障害、細胞の老化を招く原因となる。
こうした過酸化による弊害を防ぐものにビタミンＣ・Ｅやβ-カロチンなどがあるが、アルカリイオン水にも抗酸化機能（ＳＯＤ様活性）が認められるのである。
活性酸素は体内分子から陰イオンを奪う形で相手を酸化させるのであるから、このとき、他から陰イオンが供給されれば、その時点で中和され過酸化機能を失うことになる。この働きを、アルカリイオン水の持つ陰イオンにさせようというのである。
ミネラルウォーターはカルシウムやマグネシウムなどが溶け込んで陰イオン化しているので、アルカリイオン水としての働きが期待されるのであるが、さらに積極的に、水を電気分解することによってイオン水を得る器具類も各種提供されている。
陰極板と陽極板を設けた電解槽に、フィルターを通した水を満たして直流電気を通電すると、陰極にはマイナスに帯電した還元水（アルカリイオン水）、陽極にはプラスに酸化した酸化水が得られるというものである。
こうして得られたアルカリイオン水（Ｐｈ8〜10）は、単に保健飲料としてではなく、腸内異常発酵や胃潰瘍、老化防止などにも有効であるという発表も多い。また、同時に得られる酸化水は、細菌の成育を制止する働きや収歛査用があるため、化粧水としたり、アトピー性皮膚炎や床ずれの手当てなどにも効用があるとされている。
参考文献
【機能性食品情報辞典】
監修・奥田拓道
企画・編集機能性栄養食品新聞編集部